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EPUBを知る / トラブル解決
トラブル解決

入稿エラーが出たとき
よくある原因と直し方

作ったEPUBがストアで受け付けられない、検証ツールでエラーが出る。原因はいくつかのパターンに集約されます。この記事では、まず何を確認すべきかという手順と、頻出するエラーの意味を整理します。
この記事の内容
  1. まず検証ツールにかける
  2. 頻出するエラーと直し方
  3. 検証は通るのに受け付けられない場合
  4. エラーの読み方

まず検証ツールにかける

ストアの画面に出るエラーメッセージは、たいてい曖昧です。「ファイルに問題があります」としか書かれていないこともあります。

そこで最初にやるべきなのが、EPUBCheckという検証ツールにかけることです。W3Cが配布している公式ツールで、無料で使えます。オンラインで検証できるサービスもあります。

このツールは「どのファイルの何行目に、どういう問題があるか」を具体的に指摘してくれます。 ストアのエラーメッセージより、はるかに原因にたどり着きやすくなります。

エラーが出なかった場合

EPUBCheckでエラーが出ないのにストアで弾かれる場合は、EPUBの規格の問題ではなくストア固有の要件を満たしていない可能性が高いです。後述の章を参照してください。

頻出するエラーと直し方

個人でEPUBを作る場合、遭遇するエラーはある程度決まっています。

mimetype に関するエラー ZIPの作り方が正しくない

EPUBファイルの中には mimetype という小さなファイルがあり、これはZIPの先頭に、圧縮せずに格納するという決まりがあります。

普通の圧縮ソフトでフォルダをZIPにすると、この条件を満たせません。手作業でEPUBを組んだときに、最も多く発生する問題です。

直し方 EPUB作成ツールを使って生成し直す。手作業で再圧縮する場合は、mimetypeを先に無圧縮で格納する手順が必要です。
ファイルの登録に関するエラー 収録ファイルが一覧に登録されていない/実体がない

EPUBに含まれるファイルは、すべて content.opf<manifest> に登録されている必要があります。

画像を追加したのに登録を忘れた、逆に登録されているファイルが実際には存在しない、という食い違いでエラーになります。

直し方 manifestの一覧と、実際のファイル構成を突き合わせる。ツールで生成し直すのが確実です。
必須情報に関するエラー 書誌情報が足りない

EPUB 3では、次の情報が必須とされています。

dc:title(書名)
dc:language(言語。日本語なら ja
dc:identifier(識別子)
dcterms:modified(更新日時)

直し方 入力欄が空のまま変換していないか確認する。とくに書名は、本棚に表示される重要な項目です。
リンクに関するエラー 目次のリンク先が存在しない

目次(nav.xhtml)から張られているリンクの先に、ファイルが存在しない状態です。章を削除したのに目次を更新していない、といった場合に起きます。

直し方 目次のリンク先を確認する。原稿を修正したら、EPUBを作り直すのが安全です。
XHTMLの記述に関するエラー タグの閉じ忘れ・記述ミス

EPUBの本文はXHTMLで書かれており、普通のHTMLより厳密な書き方が求められます。 タグの閉じ忘れや、<br> のような書き方(正しくは <br />)でエラーになります。

原稿にHTMLタグを直接書き込んでいる場合に起きやすい問題です。

直し方 原稿からHTMLタグを取り除く。装飾が必要な場合は、ツールが対応している記法を使います。

検証は通るのに受け付けられない場合

EPUBCheckでエラーゼロなのにストアで弾かれる場合、規格の問題ではなくストア固有の要件です。

よくある要件

要件は変わります

各ストアの入稿要件は、更新されることがあります。最新の情報は必ず、そのストアの公式ヘルプで確認してください。

この記事を含め、第三者がまとめた情報は古くなっている可能性があります。エラーメッセージに書かれた文言をそのまま公式ヘルプで検索するのが、いちばん確実です。

Kindleの場合

Amazonは取り込んだEPUBを自社形式に変換します。この変換の段階で問題が出ることがあるため、入稿前にKindle Previewerで確認しておくと、原因の切り分けが早くなります。

Previewerで開けるのに入稿で弾かれるなら、ファイル自体ではなく登録情報や審査の問題である可能性が高くなります。

エラーの読み方

EPUBCheckの出力は英語ですが、読み方さえ分かれば難しくありません。

ERROR(RSC-001): book.epub/OEBPS/content.opf(12,45):
  File "OEBPS/image/cover.jpg" could not be found.
↑種別 ↑どのファイルの何行目か ↑何が問題か
表示意味
FATAL致命的。ファイルとして成立していない
ERROR規格違反。直す必要がある
WARNING警告。動くが推奨されない
INFO情報。対応不要なことが多い

まずFATALとERRORだけを見てください。 WARNINGは、多くの場合そのままでも配信できます。

エラーが大量に出たとき

数十件のエラーが並ぶと絶望的に見えますが、たいていは1つの原因から派生しています。

たとえばmanifestの記述が1行おかしいだけで、そこから参照される全ファイルがエラーになる、といった具合です。上から順に、最初の1件だけを直して再検証すると、一気に減ることがよくあります。

作り直したほうが早いこともあります

ツールで生成したEPUBを手作業で編集して壊してしまった場合、元の原稿から作り直すほうが早いことが多いです。エラーを1つずつ潰すより、原稿を直して再変換するほうが確実です。

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