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EPUBを知る / 作り方
作り方

KDPへの入稿
EPUBはそのまま使われるわけではない

Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)では、EPUBファイルを入稿できます。ただし、そのEPUBがそのまま読者に届くわけではありません。この前提を知っているかどうかで、つまずき方がまったく変わります。
最新の要件は公式でご確認ください

KDPの入稿要件・推奨形式・画面の構成は更新されることがあります。この記事は考え方を整理したもので、具体的な数値や手順は必ずAmazonの公式ヘルプで確認してください。

この記事の内容
  1. EPUBは変換されて配信される
  2. 入稿の流れ
  3. 日本語の本で押さえる点
  4. 確認用ソフトは必須
  5. よくあるつまずき

EPUBは変換されて配信される

ここがKDP入稿で最も重要な前提です。

Amazonは独自のファイル形式を使っています。 KDPにEPUBを入稿することはできますが、その際に内部でAmazon独自の形式へ変換されます。読者が実際に読んでいるのは、変換後のファイルです。

この構造から、次のことが言えます。

「EPUBが正しければ大丈夫」ではない

検証ツールでエラーゼロのEPUBでも、Kindleでは意図と違う表示になることがあります。EPUBの正しさと、Kindleでの見え方は、別々に確認する必要があります。

入稿の流れ

大まかな流れは次のようになります。

1
原稿からEPUBを作る

縦書きなら、必要な指定が入っているかを確認します。

2
表紙画像を用意する

本文とは別に、表紙用の画像ファイルが必要です。

3
確認用ソフトで表示を検証する

Amazonが無料配布しているKindle Previewerを使います。

4
KDPに登録する

書誌情報を入力し、本文ファイルと表紙をアップロードします。

5
プレビューで最終確認する

アップロード後、KDP上のプレビューでも表示を確認します。

6
価格を設定して出版する

審査を経て、数十時間程度で販売が開始されます。

このうち3番を飛ばす人が多いのですが、ここが最も事故を防げる工程です。

日本語の本で押さえる点

縦書きの指定

縦書きの本をKindleで出す場合、Amazon独自の指定が必要です。

<meta name="primary-writing-mode" content="vertical-rl"/>

これが欠けていると、他のリーダーでは縦書きなのにKindleだけ横書きになります。ページは右から左にめくれるのに本文は横書き、という状態です。

あわせて、ページのめくり方向とCSSの指定も必要です。詳しくは縦書きの記事にまとめています。

書誌情報

EPUB内の書名(dc:title)は、読書アプリの本棚に表示される名前です。ファイル名ではありません。ここが空だと「無題」と表示されてしまいます。

KDPの登録画面でも書名を入力しますが、ファイル内の書名と揃えておくのが無難です。

表紙

表紙画像は本文とは別に用意します。KDPには表紙作成ツールも用意されていますが、自分で作った画像をアップロードすることもできます。

推奨される解像度や縦横比には指定があるため、公式ヘルプで最新の要件を確認してください。

確認用ソフトは必須

Kindle Previewerは、Amazonが無料で配布している確認用ソフトです。作ったファイルが実際のKindle端末でどう見えるかを、事前に確認できます。

確認すべき項目

種類確認する内容
縦書きの本本当に縦書きになっているか
左を押すと次のページに進むか
ルビの位置がずれていないか
数字が横向きに寝ていないか
画像の本ページ順が正しいか
めくる方向が正しいか
画像が切れたり余白が出たりしていないか
共通目次から各章に飛べるか
表紙が正しく表示されるか
修正したのに変わらないとき

Kindle Previewerは、一度読み込んだファイルの情報を保持していることがあります。修正したのに表示が変わらない場合は、ファイル名を変えて読み込み直してみてください。

よくあるつまずき

手元では大丈夫だったのに、と言われる

前述の通り、Kindleは変換して配信します。Apple BooksやパソコンのEPUBリーダーで確認しても、Kindleの見え方は分かりません。 必ずKindle Previewerを使ってください。

ファイルは通るのに審査で止まる

ファイル形式の問題ではなく、登録情報や内容に関する審査で止まっている可能性があります。この場合はAmazonからの連絡内容を確認し、指示に従うことになります。

プレビューと実機で見え方が違う

Kindle Previewerは複数の端末表示をシミュレートできますが、実機と完全に一致するとは限りません。 可能であれば、出版後に自分で購入して実機でも確認することをおすすめします。

修正したいが、すでに出版済み

出版後もファイルの差し替えは可能です。ただし反映には時間がかかり、すでに購入した読者への配信は自動更新されない場合があります。 大きな修正が必要なら、出版前の確認を丁寧にしておくほうが結果的に楽です。

結局のところ

KDP入稿でつまずく原因の多くは、「Kindleは変換する」という前提を知らないことに行き着きます。この一点さえ押さえて、Kindle Previewerでの確認を習慣にすれば、大きな事故はかなり防げます。

Kindle向けの指定を自動で入れます

EPUB工房は、縦書きに必要な指定をすべて自動で出力します。作ったファイルは、Kindle Previewerで確認してから入稿してください。

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