KDPの入稿要件・推奨形式・画面の構成は更新されることがあります。この記事は考え方を整理したもので、具体的な数値や手順は必ずAmazonの公式ヘルプで確認してください。
ここがKDP入稿で最も重要な前提です。
Amazonは独自のファイル形式を使っています。 KDPにEPUBを入稿することはできますが、その際に内部でAmazon独自の形式へ変換されます。読者が実際に読んでいるのは、変換後のファイルです。
この構造から、次のことが言えます。
検証ツールでエラーゼロのEPUBでも、Kindleでは意図と違う表示になることがあります。EPUBの正しさと、Kindleでの見え方は、別々に確認する必要があります。
大まかな流れは次のようになります。
縦書きなら、必要な指定が入っているかを確認します。
本文とは別に、表紙用の画像ファイルが必要です。
Amazonが無料配布しているKindle Previewerを使います。
書誌情報を入力し、本文ファイルと表紙をアップロードします。
アップロード後、KDP上のプレビューでも表示を確認します。
審査を経て、数十時間程度で販売が開始されます。
このうち3番を飛ばす人が多いのですが、ここが最も事故を防げる工程です。
縦書きの本をKindleで出す場合、Amazon独自の指定が必要です。
これが欠けていると、他のリーダーでは縦書きなのにKindleだけ横書きになります。ページは右から左にめくれるのに本文は横書き、という状態です。
あわせて、ページのめくり方向とCSSの指定も必要です。詳しくは縦書きの記事にまとめています。
EPUB内の書名(dc:title)は、読書アプリの本棚に表示される名前です。ファイル名ではありません。ここが空だと「無題」と表示されてしまいます。
KDPの登録画面でも書名を入力しますが、ファイル内の書名と揃えておくのが無難です。
表紙画像は本文とは別に用意します。KDPには表紙作成ツールも用意されていますが、自分で作った画像をアップロードすることもできます。
推奨される解像度や縦横比には指定があるため、公式ヘルプで最新の要件を確認してください。
Kindle Previewerは、Amazonが無料で配布している確認用ソフトです。作ったファイルが実際のKindle端末でどう見えるかを、事前に確認できます。
| 種類 | 確認する内容 |
|---|---|
| 縦書きの本 | 本当に縦書きになっているか |
| 左を押すと次のページに進むか | |
| ルビの位置がずれていないか | |
| 数字が横向きに寝ていないか | |
| 画像の本 | ページ順が正しいか |
| めくる方向が正しいか | |
| 画像が切れたり余白が出たりしていないか | |
| 共通 | 目次から各章に飛べるか |
| 表紙が正しく表示されるか |
Kindle Previewerは、一度読み込んだファイルの情報を保持していることがあります。修正したのに表示が変わらない場合は、ファイル名を変えて読み込み直してみてください。
前述の通り、Kindleは変換して配信します。Apple BooksやパソコンのEPUBリーダーで確認しても、Kindleの見え方は分かりません。 必ずKindle Previewerを使ってください。
ファイル形式の問題ではなく、登録情報や内容に関する審査で止まっている可能性があります。この場合はAmazonからの連絡内容を確認し、指示に従うことになります。
Kindle Previewerは複数の端末表示をシミュレートできますが、実機と完全に一致するとは限りません。 可能であれば、出版後に自分で購入して実機でも確認することをおすすめします。
出版後もファイルの差し替えは可能です。ただし反映には時間がかかり、すでに購入した読者への配信は自動更新されない場合があります。 大きな修正が必要なら、出版前の確認を丁寧にしておくほうが結果的に楽です。
KDP入稿でつまずく原因の多くは、「Kindleは変換する」という前提を知らないことに行き着きます。この一点さえ押さえて、Kindle Previewerでの確認を習慣にすれば、大きな事故はかなり防げます。
EPUB工房は、縦書きに必要な指定をすべて自動で出力します。作ったファイルは、Kindle Previewerで確認してから入稿してください。
EPUB工房を使ってみる