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トラブル解決

ルビが表示されないとき
症状別に原因をたどる

ふりがなが思った通りに出ない、という相談は、症状によって原因がまったく違います。この記事では代表的な4つの症状ごとに、どこを疑い、どう直せばいいかを整理します。まず、自分の症状がどれに当てはまるかを確認してください。
症状から探す
  1. 本文に《》がそのまま出ている
  2. ルビが一部だけ出ない
  3. ルビが変な場所にかかっている
  4. 環境によって見え方が違う

症状1本文に《》がそのまま出ている

いちばん多い症状です。原稿に書いた 漢字《かんじ》 の記号が、変換されずにそのまま表示されている状態です。

原因A:ツールがその記法に対応していない

EPUB作成ツールによって、対応している記法は異なります。青空文庫記法に対応していないツールを使っていると、記号はただの文字として扱われます。

使っているツールのヘルプで、ルビの書き方を確認してください。ツールごとに独自の記法を採用している場合があります。

原因B:親文字の指定が足りない

青空文庫記法では、漢字の直前までが自動的に親文字になります。 逆に言うと、ひらがなやカタカナには自動で適用されません。

// 変換される(親文字が漢字)
漢字《かんじ》

// 変換されないことがある(親文字がひらがな・カタカナ)
そら《・・》
ルビ《・・》

// 縦棒で開始位置を示すと変換される
そら《・・》
ルビ《・・》

ひらがな・カタカナ・英数字にルビをふるときは、縦棒(|)で開始位置を明示してください。

縦棒は全角です

使う記号は全角の です。半角の | では認識されないツールがあります。原稿を書くときは注意してください。

原因C:括弧の種類が違う

青空文庫記法で使うのは、二重山括弧 《 》 です。山括弧 〈 〉 や不等号 < > では認識されません。 見た目が似ているので、意外と間違えやすい部分です。

症状2ルビが一部だけ出ない

ほとんどのルビは出ているのに、特定の箇所だけ出ない、という状態です。

親文字がひらがな・カタカナになっていないか

症状1の原因Bと同じです。漢字にはルビが付いているのに、ひらがなだけ付いていないという場合は、縦棒の付け忘れを疑ってください。

括弧の閉じ忘れがないか

はあるのに がない、という書き間違いがあると、そこから先の処理が崩れることがあります。原稿を検索して、開き括弧と閉じ括弧の数が一致しているかを確認してください。

ルビの中に記号が入っていないか

ルビの部分に が入っていると、処理が混乱します。傍点の代わりに記号を並べる場合は、(中黒)など、記法と衝突しない文字を使ってください。

症状3ルビが変な場所にかかっている

ルビは出ているものの、意図した文字ではないところにかかっている状態です。

親文字の範囲が広すぎる

青空文庫記法は「漢字が続く限り、さかのぼって親文字にする」という動きをします。そのため、直前の漢字まで巻き込むことがあります。

// 「昨日の今日」全体にルビがかかってしまう場合
昨日の今日《きょう》

// 縦棒で範囲を限定する
昨日の今日《きょう》

これも縦棒で解決できます。迷ったら縦棒を付ける、と覚えておくと安全です。

熟語が分割されている

「山田」に「やまだ」とふりたいのに、「山」と「田」に分かれてしまう場合があります。これはモノルビ(一文字ずつ)とグループルビ(まとめて)の違いによるものです。

まとめてふりたい場合は、縦棒で範囲を指定してください。

症状4環境によって見え方が違う

手元のリーダーでは綺麗に見えるのに、別の環境では詰まって見える、位置がずれる、といった症状です。

これは仕様の範囲内であることが多い

ルビの大きさや位置は、読書アプリの実装によって差があります。 完全に同じ見た目にすることはできません。ある程度の差は許容する必要があります。

Kindleは別物として扱う

Amazonは取り込んだEPUBを自社形式に変換します。変換後の表示は、手元のEPUBリーダーでの見え方と一致するとは限りません。

Kindleで配信する予定があるなら、Amazonが配布している確認用ソフト(Kindle Previewer)で必ず確認してください。

ルビが長すぎないか

親文字よりルビが長い場合、前後の文字にはみ出したり、文字間が広がったりします。これは組版の仕組み上どうしても起きるので、気になる場合はルビを短くするのが現実的な対処です。

縦書きではページの区切りにも影響します

ルビが入ると行の高さが変わるため、ページの区切り位置が微妙にずれることがあります。文字サイズを変えると区切りが変わるのはリフロー型の正常な挙動なので、これ自体は不具合ではありません。

確認の手順まとめ

原因を切り分ける順番は、これが効率的です。

確認すること
1原稿の記法が、使っているツールに対応しているか
2ひらがな・カタカナに縦棒(|)を付けているか
3括弧が 《 》 になっているか(〈 〉 ではないか)
4開き括弧と閉じ括弧の数が合っているか
5生成後のファイルで <ruby> タグになっているか

5番の確認方法は、EPUBファイルの拡張子を .zip に変えて解凍し、本文のXHTMLをテキストエディタで開くだけです。

// 正しく変換されている
<ruby>漢字<rt>かんじ</rt></ruby>

// 変換されていない
漢字《かんじ》

ここで <ruby> になっていれば、原稿とツールの問題ではなく、表示側の問題です。 逆に記号のまま残っていれば、原稿か記法の問題です。この切り分けができれば、あとは早いはずです。

青空文庫記法に対応しています

EPUB工房は、青空文庫記法で書かれた原稿をそのまま読み込んでルビ付きのEPUBに変換します。会員登録もインストールも不要です。

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